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あるけど、大っぴらにはできない。
警察が、一般市民の顔と居場所を特定する形で全部撮影することは、犯罪が差し迫っている状況でないと違法という最高裁判決が出ている。
Nシステムはナンバーと運転者+同乗者の顔をすべて撮影するので、この基準では違法になる可能性がある。
その前提で、警察官が犯罪者に、「お前どこそこに行っていただろうNシステムにとられているからアリバイはないぞ」と言って詰めたとする。
すると弁護士が、そのNシステムのデータを出せと裁判所にいう。
裁判官によっては、当然アリバイ成立にかかる重要証拠だから、証拠採用して、弁護側にも開示しろという。
結果、Nシステムの存在とデータ(どのような規模でどういう風に顔データを収集しているか)が詳らかになる。
するとその証拠が最高裁まで行ってNシステムとそのデータが違法とされて使えなくなる。
という経過をたどるから、被疑者にはNシステムの話は絶対にするな、もちろん証拠としても出さないという謎運用が税金で行われている。
だから、例えば長野の市議が妻を殺した際に長野市と塩尻市との間を車で往復した件は当然Nシステムに撮られてはいるが、裁判上の証拠にはなっておらず、民間の防犯カメラ映像が使われている。